心地よい眠りは、健康な生活を送る上で欠かせません。
そのためには、自分に合った寝具を選ぶことが重要ですよね。
多くの日本人に愛される綿布団は、吸湿性・保温性に優れ、肌触りが良いというメリットがあります。 一方で、重くて洗濯が難しいというデメリットも存在します。
そこで今回は、綿布団のメリットとデメリットを徹底比較します。
自分に合った布団を選ぶための参考にしてくださいね。
綿布団とは?
綿布団とは、古くから日本人に愛されてきた素材である木綿(コットン)を中綿として作ったお布団のこと。吸湿性に優れており、寝ている時にかく汗や室内の湿気をよく吸収するのが特徴です。
その特徴によって、寝ている時にお布団の中が蒸れにくく気持ちよく眠ることができます。
また、綿は人や地球の環境にやさしい天然の素材です。再利用にも適しています。使用して数年がたち、厚みやふっくら感がなくなった綿布団は、「打ち直し」を専門業者に依頼することで新品のようなふっくら感を取り戻すことができます。
打ち直しとは、お布団のリフォームのようなもので、中綿をほぐしたり生地を新しくして、まるで新品のお布団に蘇らせる伝統的な工法のことです。打ち直しを依頼するときは、サイズの変更やお布団から座布団に作り替えることも可能です。
綿布団のメリット
綿布団のメリットは、主に3つあります。
吸湿性が高い
綿布団のメリットとしてまずはじめに挙げられるのは、吸湿性が高いことです。人は寝ている間に約コップ1杯分の汗をかくと言われていますが、綿布団は汗や湿気をよく吸収するのでジメジメ感がなく快適に眠り続けることができます。
吸い込んだ汗や湿気は、天日干しをすることで外へ放出されるので、またふかふかのお布団として使用することができます。
程よい弾力
次に、程よい弾力性があることも綿布団の良いところです。綿の繊維は中が空洞になっているので、寝ている時に体をサポートする適度な硬さやクッション性を作り出します。
長く使える
適切なお手入れや保管、数年に一度の打ち直しをすることで、お気に入りの綿布団を長く使用することができます。保管方法によっては、長期間使用することができなくなるので、正しい扱い方を知る必要があります。
綿布団のデメリット
綿布団にデメリットと言われる部分はあるのでしょうか。
デメリットについても調べてみました!
天日干しが必要
綿布団のメリットである吸湿性は、時にデメリットにもなります。湿度を取り込むのは得意ですが、一方でため込んだ湿度を外に逃がすことが苦手で、定期的な天日干しが必要です。
天日干しをすることで、お布団に吸収された水分が放出され、ふかふかとした弾力を取り戻します。綿布団は他の素材のお布団よりも重いため、日々のお布団の上げ下ろしや、天日干しの際には重さが負担に感じることもありそうです。
洗濯の難易度が高い
ご自宅で洗濯をするのが難しいこともデメリットのひとつ。洗いたい場合は、専門のクリーニング店に依頼することが推奨されています。
綿布団を自宅で洗った場合、中の綿がゴワゴワになってしまう可能性が高く、お布団を快適に使い続けられなくなります。
頻繁にお布団を洗いたい方は、ウォッシャブルの表示があるものを選ぶと良いでしょう。
他の布団と比べると重たい
さらに、人によって綿布団のデメリットとなるのが、その重さです。重いお布団を使うと密着感があり寝心地が良いと感じる方の場合は問題ありません。
一方で、お布団の重さで寝返りが打ちづらいと感じる方もいます。寝返りがうまくできないと、身体の痛みが生じたり、しっかり眠ったはずなのに身体に疲れが残るなど睡眠の質を下げることにつながります。
お布団は毎日使う物です。綿布団の重さが、日々の生活の負担になってしまわないように気をつけたいですね。
自宅で洗濯が難しい時は、布団の宅配クリーニングを利用するのも一つの方法です。
綿布団を選ぶ良さは抜群の吸収性
綿布団の良さは、汗や湿気を吸収してくれるところです。この性質のおかげで、汗でベタベタすることなく気持ちよく眠ることができます。週に数回の天日干しをすれば、ふっくらとした綿布団の弾力と気持ちよさが長続きします。
綿は天然素材で肌ざわりがよく、肌の弱い方でも刺激を感じることなく使用することができます。綿のカバーを選ぶことで、よりお肌にやさしい使い心地になります。綿は静電気が発生しづらく、ホコリがつきにくいところも良いですね。
また、綿布団は他のお布団に比べて重みがあるため、程よい圧迫感が人によっては安眠につながるでしょう。良質な綿布団を選ぶことで、体へのフィット感や保温性がさらに増します。
綿布団が寒いというのは環境や地域による
綿布団は保温性にも優れています。その理由は、綿の構造にあります。綿は繊維の中が空洞になっており、また繊維と繊維の間にたくさんの空気を含んでいます。何層にも積み重なった空気の層が、やさしい暖かさをもたらすのです。
しかし、その暖かさは羽毛布団には劣ります。羽毛布団は綿布団よりも保温性に優れていますし、その上軽いのが特徴です。暮らしている環境や地域によっては、綿布団のみでは寒さに対して物足りなく感じることがあるでしょう。
その場合、冬の寒い時期などは他の寝具と併用することでその寒さを解消する必要があります。
また、綿布団の程よい保温性は、正しいお手入れがあってこそ発揮されるものです。湿気を含みやすく逃がしにくい性質から、天日干しなどでしっかりと乾燥させていないと保温性が下がります。
週に数回、両面1時間ずつを目安に太陽の下で湿気を放出させることで保湿力は回復します。
綿布団デメリットと言われている重さは重たい?
綿布団は、一般的に他の素材で作られたお布団よりも重いです。
例えば、同じサイズの羽毛布団の重さを比較してみましょう。
布団の種類 | 重さ |
---|---|
木綿掛け布団(シングルサイズ150×210cm) | 4.5kg前後 |
羽毛掛け布団(同条件) | 2kg前後 |
このように、中綿が木綿のものと羽毛のお布団では、その重さに大きな違いがあることがわかります。
お布団は毎日使用するものですよね。人によって、寝具に対する好みも分かれます。
軽いお布団の方が寝返りが打ちやすくて良いという意見や、重い布団の方がぐっすり眠れるなど、意見はさまざまでしょう。
後者のように、重い布団が心地よいと思う方であれば、綿布団はぴったりの選択といえます。
綿布団はダニがつきやすいって本当?
正しくお手入れや保管ができていないと、ダニが発生しやすいです。
その理由は、適切な管理ができていない綿布団は、ダニにとって好条件な環境となるからです。こまめな天日干しや保管がされていない綿布団には、湿気がたまります。ダニは乾燥を嫌いますので、湿度のあるお布団はとても良い環境です。
それから、日々の生活でわたしたちの体から落ちるフケやアカも、ダニにとって栄養となります。このように、ダニにとって良い条件が揃った綿布団には、ダニが繁殖してしまうわけです。
ダニは、アレルギーの原因にもなりますので、しっかりと対策していきたいですね。
また、ダニが増えやすい環境はカビが発生しやすい環境でもあります。お布団を押入れに保管する場合、下の段に入れてしまうと湿度が溜まりやすくカビの原因になりますので、注意が必要です。
逆に言えば、しっかり天日干してから通気性の良い布団専用の袋を使って保管すれば大丈夫。保管場所は、押入れの一段目よりも二段目など高い場所に保管することで湿気から綿布団を守ることができます。保管する場所に、乾燥剤や防虫剤を置くのも良いですね。
綿布団の寿命や買い替え時期はあるのか
綿布団は、定期的なお手入れを行えば長く快適に使用できます。 ただし、使用頻度や環境によって寿命は異なります。
綿布団の寿命は3〜5年(敷布団)
一般的に、綿布団の寿命は以下のように目安とされています。
- 掛け布団:5~10年
- 敷き布団:3~5年
ただし、以下の場合には、上記の目安よりも早めに買い替えを検討する必要があるので注意しましょう!
綿布団の寿命を伸ばすには丁寧な手入れが必須
さらに、綿布団を長持ちさせるためには、以下の点に注意も必要です!
- 定期的に天日干しをする
- 布団掃除機で掃除をする
- カバーを洗濯する
- 湿気の少ない場所に収納する
綿布団の寿命は打ち直すことで取り戻せる
また、3~5年に一度は打ち直しをすることで、ふっくらとした状態を保つことができます。
自分に合ったタイミングで買い替えを検討し、快適な睡眠環境を整えましょう。
綿布団にデメリットはある?|メリットとデメリットを徹底比較! まとめ
綿布団は、吸湿性・保温性に優れ、肌触りが良いというメリットがある一方で、重くて洗濯が難しいというデメリットもあります。
メリット
- 吸湿性・保温性に優れている:日本の高温多湿な気候に最適
- 肌触りが良い:天然素材ならではの優しい肌触り
- 静電気が起きにくい:乾燥する冬でも快適
- ダニやカビが発生しにくい:清潔に保ちやすい
デメリット
- 重い:持ち運びや洗濯が大変
- 洗濯が難しい:天日干しが必要
- 型崩れしやすい:丁寧な扱いが必要
- 値段が高い:天然素材のため
綿布団は、メリットとデメリットを理解した上で、自分のライフスタイルに合うかどうかを判断することが大切ですね!